ただでさえ事務仕事が溜まっているというのに事件が次から次に起こるせいで、仕事を進めるべく事務所で待機していたスティーブンも現場に出ざるをえなくってしまい仕事は中断。半日以上かけて首謀者をとっつかまえて事務所に戻った時には本部からの要請やらスポンサーとの会合の準備が舞い込んでおり、さらに制圧した事件の後始末まで増えてしまってどこから手をつけたらいいのか分からないくらいに処理すべきものが増えてしまっていた。なりふりかまっていられないと齧り付くように机に向かい始めたのはいつだったか、もう相当な時間が過ぎているような気もするが、それすらよく分からない。
別件を担当していたザップ・ツェッド・レオナルドの三者は報告のために事務所を訪れていたが、スティーブンが口頭報告を受ける暇もないと判断して先に報告書を書くためにテーブルを囲んでいた。話し声すら煩わしいのではないかとも思ったが、仮にも秘密結社の活動を外でまとめるのはいかがなものかということで事務所に留まることにした。途切れることのない紙をまくりペンを走らせる音に三人はあの人はサイボーグかと疑念を抱かせる。
あまりにも休みをはさまずに黙々と仕事に取り組むものだから不安になって遠目にスティーブンの様子を見ると、眼の下にはくっきりと色濃い隈をこさえていて、瞳に生気はうかがえない。電子機器を扱うときにのみかけられるブルーカット眼鏡もかけたままになっており、よほど身の回りのことに意識がいかなくなっているのだろう。
これはまずいとレオナルドが声をかけても、んーとかああとか気のない返事しか返ってこず、唯一意識があることを確認できる手元も事務所に帰ってきた直後よりも大分ペースが落ちているのが目に見えてわかる。
スティーブンがのろのろと次の書類に手を伸ばすと、積み重ねられた書類は何者かによって押さえつけられた。邪魔をするのは誰だと手の主を睨めつけると、いつのまにか近づいていたレオナルドが憮然とした表情でスティーブンを見つめていた。
「手をどけてもらえないか、書類がとれない」
「お断りします」
「少年」
「スティーブンさん自分の状態分かってますか。さっきから全然進んでませんからね。ちょっとは休憩はさんでください。なんか飲みもんでも用意しますんで」
了承するまでどきませんよと言い切ったレオナルドは本気だろう。無理にどかせることもできるが時間的にも体力的にも無駄だと判断しスティーブンは両手を上げて降参だとアピールする。
「目が覚めるような一杯をよろしく頼む」
それだけ言うと、レオナルドはぱっと表情を明るくし、足早に給湯室に向かった。
残されたスティーブンは書類を進める気も失せてしまったため、机の上の書類を整理してレオナルドを待った。終わったものは仕分けてどかしたというのにまだ机の上には紙でできた山がいくつも残っていてうんざりする。
一息つくために椅子の背もたれに身体を預けると目をそらしてきた疲れが一挙にやってきて、体の節々が悲鳴をあげているのが分かる。年々無理のきかなくなる身体に歳を感じるが、だからといって仕事の一部をすぐさま他のメンバーに割り振ることもできない。今いる信頼のおけるメンバーにはそれぞれ既に役割があって、これ以上負担をかけることはそれぞれの生産性を下げることになる。本来ならば時間をかけてでも事務仕事を任せられる人員を育てるべきだろうが、世界を守る秘密結社を担うと自負している自分の仕事を任せられる人材など相当絞られる。人選からとなると仕事の負担は増える一方のためしばらくは着手できそうもない。
凝り固まった目を解しながら今後すべきことを列挙しているところでコトリと物音がした。
「お待たせしました」
ついでだからとザップとツェッドの分も用意したのだろう、お盆にみっつマグを乗せたレオナルドがデスクにスティーブンのものである青いマグを持ってきていた。
スティーブンがお礼を言うとレオナルドは生返事をしてそそくさと立ち去ってしまった。何時もは口をつけるところまで緊張した面持ちでこちらを見ていて、スティーブンが美味しいよと告げると安堵した表情で立ち去っていくというのに。なにかあるのだろうかとも思うが、まあそんな日もあるだろうと軽く流してマグに手を伸ばす。まだまだ仕事は残っているのだ、すこし休憩をはさんだらまた頑張ろう。
気の抜けしまっているスティーブンは気が付かない。他のみっつのマグは落としたてのコーヒーから湯気が立ち上っていたのに自分のものにはそれがなかったこと。マグを差し出された時に焙煎されたコーヒーの香りに混じって僅かに塩辛い香りが漂ったこと。いつもであれば気がつくだろう些細な異変にも気がつけないくらい気を抜いていた、だから何の疑いもなくマグに口をつけた。
ごっふ!
口に含んだときの塩辛さに、喉を焼くような痛み。スティーブンは反射的に口の中のものを吹き出していた。
まるで霧吹きのように飛び散らされた液体は宙をさまよった後デスクに受け止められる。スティーブンのデスクが見える位置に座っているザップはその様子を一部始終見ていたのか、一拍おいて腹を抱えて笑い出した。ツェッドとレオナルドは突然大きな音を出したスティーブンとそれに伴い笑い出したザップを忙しなく見比べながら目を白黒させている。
色は黒いが、何だ、これは。マグに顔を近づけ香りを嗅ぐとコーヒーではない、鼻にツンとくるような塩の香りがしたため、口の中に残る塩辛さを改めて思い起こす。
あまり馴染みはないが、この味は......。
ソイソース、か?
日本料理でよく使われるもので、ごく稀に接待の席で口にするそれと酷似していた。しかしなぜマグの中にソイソースが?コーヒーを入れたと思ったらソイソースだったなんてことはあるはずもなく、そうなると誰かが故意にスティーブンのマグにソイソースを注いだということになる。
ちらりと目をやった机の上はスティーブンの吹き出した黒い液体で水浸しになっている。一息ついたところだったため紙類は脇に避けられており事なきを得たが、飲み物を持ってくるタイミングがずれていれば身を削ってまで済ませた仕事も全て無に還るところだった。
「ザアアアアップ……?」
マグを机に置いたスティーブンはそのまま立ち上がると幽鬼のごとくゆらりと近寄ってくる。顔は伏せがちになっていて見えないが背後に漂う尋常ではない冷気と、足元から聞こえる堅い音がスティーブンの怒りを示していた。それに気が付いたのか転げまわって笑っていたザップも隣で呆れていたツェッドも息をのむ。
パキリ、パキリと氷を踏む音とともに近づくスティーブンは少し顔を上げたかと思うと片手で眼鏡を外すとニコリと微笑んでみせる。外したメガネは目をやることもなくシャツの胸ポケットに仕舞ってみせるスマートさで、甘いマスクもあいまって世の女性がみれば惚れ惚れとするだろう。だというのに背後に漂う物々しいオーラは増す一方で、ザップとツェッドは身体が身震いするのを感じていた。スティーブンの笑っていない目の奥は疲れも相まって濁りに濁っている。これは死を覚悟しなければならないかもしれないが、とんだ冤罪だ。何もしていないのに殺されるなど冗談ではない。
「おおおおお落ち着いてください俺じゃねーすよ!」
「なら、誰がこんなことを?」
「わかんねーすけど、少なくとも俺じゃねーでしょ!俺そもそもキッチン行ってないですし!」
「ほう……?」
一言一言をゆっくりと話しているのが余計の恐怖を煽ってくる。スティーブンがちらりとザップの隣で固まっているツェッドに視線をやると、首振り人形であれば壊れてしまう程の勢いで頷いている。この様子では嘘をついているわけもなく、どうやらザップはツェッドと二人でこの場にいたようだ。それならばキッチンに訪れたのは。スティーブンはマグを渡されてから背中しか見ていなかったレオナルドに視線を下す。
既にレオナルドの座るソファの傍まで来ていたため、近すぎる視界に入ったのはくせの強いブルネットだけで表情は窺えない。背後からそっと肩に手を添える。
「レオナルド・ウォッチ?」
「うおおおお!!!すすすすすみませんこんなお怒りになるとは思わなくって!!!っていうか匂いで気が付くと思ったんです!!まさか!口付けるとは!!!」
「おまっ、レオ!死にたいのか!!」
「どうしてこんなことを!!」
逃がさないとばかりに少し指先に力をいれて名を呼ぶと、面白いぐらいあっさりと白状した。レオナルドはびゃっとスティーブンの手から抜け出すと床でジャパニーズ土下座をしながらまくしたてる。向かいにいた兄弟弟子はレオナルドの突然の愚行に驚いているようだったが怯え方が尋常ではなく、口から出てくるのは「冗談じゃすまないぞ」だとか「命を大事にしろ」とかで、スティーブンにとっては自分のことをどう思っているのかが伝わってくるようだった。ちょっと認識を改めさせる必要がありそうだと思うが、まあそれは後でもいいだろうとソファを隔てて床に蹲るレオナルドに意識を戻す。まさか少年がこんなことをするなんて思ってもみなかった。
「で、少年。一体どうしてこんな悪戯を?」
スティーブンは少しでも話しやすくなるよう、なるべく優しく声をかけたつもりだったが逆に不安を煽ったらしくレオナルドはピクリと肩を揺らして固まってしまった。これがザップ相手なら悪だくみがバレて逃げようとしたところを氷漬けにしてしまえばいいのだろうが、レオナルドにはそういうわけにもいかない。疲れ切った頭はよい方法を思いついてくれず、どうしたものかと自然とため息が出てしまい、それが余計にレオナルドの不安を助長する。互いに告げる言葉が見つからず静寂が場を包むが「あの、」という他でもないレオナルドの声によってそれは破られた。恐る恐るといった様子で顔を上げたレオナルドは、少し引き攣ってはいるもののいつも通りの気の抜ける笑みを浮かべていた。
「……目、覚めませんでした?」
ぱちり。一瞬何を言われたのか分からなかったスティーブンは眼を瞬かせ、その間にレオナルドの言葉を反芻する。目覚めませんでした、目覚め。
気が付いてしまえばなんてことはない、目が覚めるような一杯をと告げたスティーブンの言葉に悪戯で返しただけのことだった。普通にコーヒーを出すだけではこうもいかなかっただろう。
返事が返ってこないことで逆鱗に触れたと感じたのか、ビクビクと怯えながら必死に謝罪を口にするレオナルドを見ているとさっきまでとてつもなくイライラしていたというのに途端に毒気が抜かれてしまった。胸の奥によどむ陰鬱とした気持ちをため息とともに吐き出すと、なんだか何もかもがどうでもいい気さえしてきた。空っぽになったスティーブンの胸の奥では今度はふつふつと違う感情がこみあげてくる。
「くくっ、ははは!あっはっはっはっは!」
どうにも可笑しくなってきてスティーブンが一人笑っていると「スティーブンさんが壊れた」「まずいのでは」「やべーやつじゃねえか」と愕然とする三人が目に入る。確かにまずいのかもしれない、なんたってソイソースをコーヒーだと気付かずに飲んでしまうくらいなのだ。これがまずいと言わずなんと言えばいいのだろうか。自分で思っていた以上に参っていたことに気が付かされたスティーブンは気が済むまで笑って、落ち着いてくると咳ばらいを一つしてレオナルドに向き直る。
「確かにビックリして目は覚めたよ」
そう告げると、もう怒っていないと伝わったのかレオナルドの顔の強張りがほどけた。
「むしろ驚きすぎて仕事をする気分じゃなくなったから責任とってもらおうかな」
「ヒッ、すみません!何をすればいいでしょうか!!」
飛び上がらんばかりに何でもしますと叫ぶレオナルドに軽率にそんなことを言うもんじゃあないよと忠告しながらスティーブンはソファを回り込みレオナルドの隣で膝をつくと、レオナルドの脇に手を差し込み持ち上げる。そのまま抱え込む様にして立ち上がると、突然のことに驚愕したレオナルドが暴れ始める。少し力を緩めて視線を合わせて「何でもしてくれるんだろ」と笑顔で告げれば何も言い返せないようで押し黙ってしまう。
「というわけでレオナルドは借りていくぞ」
後はよろしくな。眼の下に大きく隈を残したままだというのに晴れ晴れとした表情を見せたスティーブンは後ろを振り返りあんぐりと口をあけ呆けた顔をしたままのザップとツェッドにそう言い残すと、レオナルドを連れて足早にその場を立ち去った。
***
スティーブンは迷いなく仮眠室へ進むとベッドに腰を下ろした。抱きかかえられたままのレオナルドはスティーブンの腿の上に座らされ落ち着かずにもぞもぞと身体を動かす。
「あの、それで、僕は何をすればいいんですか」
「ん?」
「ん?じゃなくてですね、いたずらした分の責任をとらせるんじゃないんですか」
「ああ、そうか。どうしようかなあ」
意を決して自分から切り出したというのに煮え切らないスティーブンの態度に悶々としながらも、レオナルドは自分が悪いのだからと言い聞かせて返事を待つ。視線を宙に浮かせながら思案するスティーブンの顔を改めてみると、隈の濃さがよりはっきりと分かって胸が痛かった。自分にできることなんてそうないと分かってはいるが、いつだって自分は誰かに守られてばかりだ。せめて大切な人の心安らげる場所でありたいと思うが、それすら実現できているのか自信がない。
スティーブンの頬に手を添え親指の先で目元に触れると疲労で血行が悪いせいかいつもより冷たく感じてさみしさを覚えるが、スティーブンは気持ちよかったのか目を細めて手にすり寄ってくる。
「少年の手はあったかいなあ」
「スティーブンさんが冷たくなってるんですよ」
「はは、そうかもな」
慈しむ様に撫でていると閉じられていた目を開いて、じっとこちらを眺めてくる。何かを考えている様子だったがレオナルドには分からない。
「今日はこのまま寝てしまおうか」
「は?」
「付き合ってくれよ少年」
そうだ、そうしよう。そういうと止める間もなくベッドに倒れこみぎゅうぎゅうとレオナルドを抱きしめてきた。突然のことにレオナルドの心臓は跳ね上がり、全身が鼓動を打っているかのように脈動する。元凶であるスティーブンは少年はあったかいなあなんてしみじみしているが、この高鳴る鼓動に気づかれないか気が気でない。
「あっ!あの!寝るならちゃんとベッドに上がって寝てください、じゃないと疲れも取れませんよ!」
レオナルドはいっぱいいっぱいになりながらもこの甘やかな拘束から解放してもらえるよう両腕で身体を押し返すが、その介もなくスティーブンはレオナルドの体温を享受している。それでも諦めずに抵抗しているとレオナルドの癖毛が肌を撫でるのがくすぐったかったらしくスティーブンは仰向けの体勢からごろりと横になる。
「このままでもいいじゃない、別に」
「ダメです!服はともかく、ちゃんと寝てください」
「離したら少年逃げちゃうだろ?」
そりゃもちろんと思ったが、眉尻を下げて捨てられた犬のような表情をみせながらいわれると返事に困ってしまう。レオナルドが返事に詰まった様子を見て肯定と受け取ったらしく、だからダメと微笑んでみせたスティーブンは自分の魅せ方を知っているずるい大人そのものだった。こうなるとレオナルドに勝ち目はない。
「分かりました。分かりましたよ。逃げませんから、ちゃんと寝てください」
レオナルドが白旗を上げるとスティーブンはしょうがないなあといわんばかりに腕を解いてくれた。靴を脱ぎ捨てベッドに上がると身体を起こして一連の動作を眺めていたレオナルドに向かって両手を広げてほら、少年もと促してくる。レオナルドが小さくため息をついて同じように靴を脱いでのろのろとベッドに上がると、待ちきれないと言わんばかりにベッドにダイブさせられた。
「もーなんなんすか」
「そういう気分なんだ」
呆れたようにスティーブンを見つめていたレオナルドはスティーブンの胸元に顔をうずめて唸る。このおっさんは本当にもーと抗議をするように頭を擦り付けてくるが、逆効果としか思えない。スティーブンは眼下に広がるブルネットに口づけると、改めてぎゅうとレオナルドを抱きしめる。
「スティーブンさん疲れてるんですよ」
「そうだな」
「僕に構ってないでさっさと寝たほうがいいんじゃないですか」
「ううん、でももったいない」
甘えたになってしまった年の離れた恋人は、ぐずるようにレオナルドに擦り寄る。何がもったいないのかレオナルドには分からなかったが、とにかく今は休んでほしいと心から思う。
「寝てる間にいなくなったりしませんから」
「本当に?」
「本当です」
疑いの眼で見てくるスティーブンを安心させるようにレオナルドも背に手を回す。
「起きたら一緒にご飯食べて、そしたら残ってる仕事片付けましょう。手伝えることなんてほとんどないですけど、一緒にやります」
「......うん」
「そんで終わったらお疲れ様会です」
「うん」
「ちょっと豪華な食事用意して、ワインも開けて、気が済むまで夜を過ごすんです」
「それは楽しみだ」
レオナルドの語る予定がきらきらとまばゆい光の中で思い起こされる。それは自分が手に入れられないと思っていた平和な日常を切り取ったようで、まるで夢物語のようだった。それでもレオナルドはきっとそれらを当たり前のように与えてくれるのだろう。そう思うと明日が楽しみになる。
「だから、今はゆっくり休んでください」
あやすようにかけられる言葉は魔法のようにスティーブンを癒してくれる。
「......よく眠れそうだ」
ぼんやりとしてきた意識にぽかぽかとする心。スティーブンは机に向かっていたときのただ辛いばかりの睡魔を幸せなものに変えてくれるレオナルドの存在がありがたかった。自分に返せるものなんてモノくらいしかなさそうだけれど、きっとこの子は受け取ってくれない。それを分かっているからスティーブンはこう告げる。
「お礼に、起きたら目覚めの一杯をご馳走するよ」
「……ソイソースは勘弁してくださいね」
自分でやっておきながら人にはやるなだなんて少年もひどいやつだと喉の奥で笑いながらスティ−ブンは違うよと返す。
「コーヒーのつもりだったけど、何がいい?」
「じゃあカフェラテでお願いします」
「まだまだ子供舌だなあ」
「うっせーです。すきっ腹にブラックコーヒーは身体によくないんですよ」
ファストフードにはコーク、朝の一杯はカフェラテ。ブラックコーヒーばかりを好んで飲む自分とは大違いだと思う。それがなんだか堪らなく愛しくて、スティーブンがレオナルドの髪に顔を埋めるとやめてくださいとつれなくされる。ツンとした態度だが目に入った耳は赤く彩られていて照れ隠しだということもバレバレだ。
抱きこんでいるレオナルドの体温がスティーブンに染み込んで、とろとろと意識が溶かされていく。疲れで冷え込んだ身体がゆっくりと温まってくると抗えそうもない睡魔に襲わる。遠くなる意識の向こうでレオナルドのおやすみないという声が聞こえた。
もうしゃべることさえできなくて返事を返すことはできなかったけれど、その分起きたらたくさん話そうと思う。ご要望のカフェオレにレオナルドの好きなお茶菓子を添えて、おはようと言い合うのだ。そんな幸せな朝を思い浮かべながらスティーブンは眠りについた。
おやすみなさい、my dear。また明日。
ツイッターでお見掛けした「メガネの日でネクタイの日でコーヒーの日で醤油の日」「コーヒーと間違えて醤油口にして吹き出す」っていうのを書きかったんですが、よくわからないところに着地しました。
スティーブン幸せになあれ!
2015/10/01
2015/10/02 加筆修正