ぼああ


通勤通学ラッシュ

いざやといっしょ
「あの、」
「何?」
「いや、すごい、手が、当たってるんですけど。残念なところに」
「混んでるからねー」
「そういうんじゃなくて、これ、わざとですよね」
「そんなことないよ」
「いや、手つきがすごいいやらしいですもん」
「なになに、そんなことでもしてほしいの?太郎さんったらやーらしー!」
「人ごみに押しつぶされてください」



しずおといっしょ
「うわっ」
ぽすん
「すっすみません」
「気にすんな、」
「危ないから俺にでもしがみついとけ」
「え、でも悪いです」
「いいから」
「あ、じゃあ、・・・」
(これ、どさくさに紛れて抱きついたりとかしてもいいのかな)



かすかといっしょ
(苦しい腰痛いきもちわるい・・・)
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる
(まずい、本気で人酔いしてきた。吐きそう)
ふっ
(あれ、なんかちょっと楽になった)
「大丈夫?」
「え、あ、はい」
「それならよかった」
(あれ、もしかして庇ってくれてる?)
「あ、ありがとうございます」
「帝人君が苦しんでるところなんて見たくないから」



まさおみといっしょ
「おい、帝人、だいじょうぶっかっ」
「正臣の方が大丈夫じゃ、なさそうだけど」
(なんか身体の傾き具合おかしいし)
「俺は大丈夫だっ」
「そう?」
「お前は、どう、なんだ」
「あー、苦しいけど、まあ、耐えられなくはない、かな」
「ならっいい」
「僕より自分の心配しなよ・・・」
(気を使ってくれるのは嬉しいけどさ)
「姫を助けるのは王子の役目だからな!」
「√3点」



あおばといっしょ
「先輩、壁側代わってもらっていいですか」
「別にいいけど」
(あ、でも代わったら後で面倒だ。まあいっか)
「ありがとうございます」
「そんなにラッシュで潰されるの嫌なの?」
「そういうわけじゃなくて、この位置なら先輩がもたれかかってくるじゃないですか。他の人に潰されるのもそこまで嫌ってわけじゃないですけどここだったら先輩に潰されるんですよ、そんなおいしい場所のがすなんて耐えられませんっ」
「僕ちょっと他の車両行ってくるね」
「えっちょっと先輩!」
(なにこの子付き合いきれない!)

(窮屈な箱の中でもあなたと一緒なら!)


去年書いた会話文をサルベージ
今は座席を確保する術を知ったので、こんなに悩んでません笑